聖剣3 デュラン×リース

なにか一言述べるなら


あまり作品後に細々と語るのは良くないなあ、と思いながらも。


「物語より切ない」「その笑顔を取り戻したい」「きっとどこかで出逢ってる」、と「あとがきに代えて」にお付き合いありがとうございます。最初の頃はダーク系デュラリーと呼んでおりました。


連載時のあとがきから引用しますと、
『デュランもリースも、晩年は自分の人生に満足していたと思います。
それは、アンジェラもケヴィンも自分の出来る全てで二人を幸せにしたいと願っていたからだろうし、
何より、その道を二人が自分で選んだからじゃないかなと。
うまく描写し切れなかったことがとても残念ですが、
死の後に結ばれるというのは、逃避ではなくて、
自分の命を精一杯生きて、幸せだったと満足できたからこそ、
寿命を全うしたその先に、一緒になって幸せなのだと思えるのです。
二人が今の人生から逃れたくて逃れたくて、切望の末に天国(?)で結ばれたのだとしたら、
それこそ誰も幸せになんかなれないんじゃないかなと。


それぞれどんなラストを以ってハッピーエンドと定義するかは人によって異なると思います。
少なくとも、「こんなハッピーエンドが、たまにはあってもいいかもしれない」と少しでも思っていただけたら。
「こんなデュラリーがあってもいいかもしれない」と思っていただけたら。
瀬生は嬉しく思います。』


『もう一個余談。
これはデュラリーを知る仲間たちの視点で書かれた話です。
でも、もしこれが、デュラン&アンジェラの孫や、ケヴィン&リースの孫が視点の話だったらどうでしょう?
仲睦まじくて、こんな老夫婦になりたいと憧れていた人に、実は今でも思い続ける人がいるとしたら。
しかも伴侶もそれを知っているとしたら。
またきっと違う雰囲気の話になるのではないかと思います。』



こういうお話は好き嫌いあるとは思いますが、書き手はハッピーエンドと思って書いておりました。
これは、どこか一つでも要素を変えたら簡単にバッドエンドまっしぐらになるお話です。たとえば、最期に二人のどちらかでも伴侶でない人の名前を呼んだなら……もうそれは誰一人幸せでない結末だと思います。
ケヴィンは、最後はみんな笑顔であるようにと願ってました。
でも、この道を選んだ二人なら、絶対にそんな結末は選ばないと、今でも思うんですよ。





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