「お前さんが知っているところには、おそらくはいないだろう」
「お前さんが知っているところには、おそらくはいないだろう」
忘れない。『二人』で見た、あの日の海。
空と海の境が、どこまでも続く青い光景。
鮮烈な蒼。
「エルティスの居場所がわからないのは、
やっぱり絆が失われているからよ」
「ちゃんと絆はできてたんだ。
お互いに向いていた、想いを信じろよ」
たとえ手がかりがなくても、捜し続ける。
理由なんか要らない。ただ、逢いたいだけ。
「捜していたぞ、奇跡を呼ぶ娘よ」
「誰だって良いのでしょう?
あなたに魔力をもたらす人なら」
逢いたい。一目だけでいい。
あなたが誰を想っていても構わないから。
<アレクルーサ>と<器>の繋がりとは想い。
想いが繋がれば、絆があれば。
その間に生まれる力も復活する。
「やっと見つけた……」
「探しに来てくれて、本当に嬉しかったの」
「嘘……。どこにいるかも教えていないのに」
「デューのこと、大好き」
二人の想いを巡る物語。
「言っただろう。二度と傍を離れない、って」
―――あの海を、今度は一緒に見に行こう。